タイ旅行でiPad2はもう持ち込まなくてもいいかもしれない、というまとめ。

この記事は「タイ旅行でiPad2(とsimフリーのガラケー)がすごく役に立ったので、まとめ。」の続編にあたる感じのものです。
ながいので、本当のまとめだけ見たい方は一番下までスクロールしてどうぞ。

またタイに行ってきた。

先日、またタイに行ってきました。だって今年はロイクラトン(ลอยกระทง)*1が土日にかかるんだもの。

イクラトンと言えば、北部タイが賑やかで有名らしいし、ということで、これまで行ったことのないチェンマイまで含めての旅行となりました。

さて、そうなると気になるのがモバイル事情。以前よりブログなどでまとまった情報を載せてくれる人が増えています。今回は「異国からのモバイル通信」と「シニア旅人の旅情報」が特に役に立ちました。その辺をふまえて、実際に経験した内容を書いてみます。

用意したもの。

iPhone4S(ソフトバンク)とiPad2(ソフトバンク)、SH-10C(ドコモ)は前回と変わりません。モバイルルータはe-mobileの機種変でGL06Pを持ち込みました。ここまでは前回とほぼ同じと言っていいでしょう。今回はさらに、Androidタブレット端末を1台追加しました。

何を追加するか。Nexus7も考えたのですが、ちょっと予算が厳しい。ここは似たようなもので少し低スペックを、ということで、ASUS Fonepad ME371MGを購入しました。表面的なスペックの差はLTEが使えないこと、動作スピードが少し遅そうなこと、記憶領域が少ないことですが、LTEはまあタイでは(旅行者は)使えないし、写真とかアプリとかいっぱい使うつもりでなければ記憶領域の少なさもどうにかなるだろうということで。逆に必須とした機能は、

電話機能

ダイヤルパッドでコマンドを送ってSMSで返事を貰う系の操作が、意外と多いので、タブレットに電話機能は必須と考えました。ダイヤルできてSMSが受信できればいいので、電話の音質がどうとかはあまりこだわりません。

対応周波数が多いこと

近年タイも2100MHzが3G用に各社対応されたそうですが、いままでは900MHz帯で展開していたり、850MHz帯で展開していたりと、覚えることが多すぎます。せめて端末はどの周波数でも使えるよう、3Gが850MHZ,900MHz,2100MHzで使えることは最低限としました。FOMAプラスエリアの800MHzには非対応ですが、まあ日本ではたぶんWifi以外では使わないだろうし。2Gはレガシーだから心配しなくても対応しているでしょう、たぶん。

SIMフリーであること

現地でSIMを買う以上、これは必須です。ついでに、SIMカードが抜き差ししやすいことも大事かもしれません(購入するときにはそこまで気にしなかった)。

テザリングできること

どの程度使えるかは別にして、その可能性は試してみたくなった、というのが理由の一つです。うまくいけば、モバイルルータは必要なくなるかもしれません。

と、4つありました。ASUS Fonepad ME371MGはこれら条件に見合ったタブレット端末だった、ということになります。

現地でSIMを入手する

さて、タイでの旅行者用プリペイドSIMは、どうも空港で手に入れるのがいちばん楽な状態にあるようです。プリペイドSIMも一般用旅行者用と分けるのが各社当たり前になってきて、しかも旅行者用は短期間ならお得になるように設定されていること、旅行者用のSIMは市内ではなかなか見ることができない、というあたりがその理由です。逆に言えば、空港で手に入らないSIMは考慮の範疇外にある、ということです。

スワンナプーム空港で手に入るSIMはTRUE,AIS,DTACの3社のものがあります。今回は事前情報と前回の実感を元に、TRUEとDTACを購入するつもりでいました。ところが。
到着したDTACのブース、やけに空いている。話を聞くと「端末が壊れていてアクティベート出来ない」とのこと。既に電話番号まで振られているうえにNO TOPUP NEEDとまで書かれているSIMをどこまでアクティベートするのかわかりませんが、しょうがないのでとなりのAISで同じようなプランのSIMを購入。ここまで書いていませんでしたが、TRUE,AIS,DTACそれぞれ今は1日使い放題、7日使い放題、30日使い放題のプランがほとんど同じ内容、ほとんど同じ値段で提供されています。

TRUEでも、同様のプランのSIMを購入。AIS,TRUEで選んだのは7日間有効、299Bというプランです。どちらもデータ総量1GBまでは高速通信可能、その後は128KB/sec制限がついているところまで一緒。個人的な感触で言うと、リモートアクセスとかやり出すと1GBはあっという間になくなるんですが、2枚買っていればそれなりになんとかなるだろうし、いざとなればデータ買い増しとか出来るはずなので。

おそらく、昨今、自宅PCへのリモートアクセスの必要性は「艦これ」のこともあってかなり重要性を増していると思うんですよね。まあ旅行中にどこまで提督の任務をこなせるのかは別にして。

さて、SIM購入前の作業。
AISは当初iPad2用への導入として購入したので、iPad2を渡して作業。APNの設定などは全てむこうでやってくれます。むこうも慣れたもので、日本語設定を全く変えることなく作業終了。
TRUEは窓口ではなく、客引きぽい青年にお願いを。キーボードがタイ語設定だったので逆に困ったようでしたが、それ以外は特に困ることもなし、と思ったら言語設定が英語(オーストラリア)に変わっていました。あと299Bプランなのに1Bのおつりがなかった。まあこれはそれでよし、ということにしておきます。

モバイルルータ使用をあきらめる。

宿について、時間があるのでやってみたのが、モバイルルータへのSIMの使用を確認すること。TRUEのSIMを挿して、APN設定をしてみます。ところが、これがうまくいきません。
宿ではWifiがつながるので、いろいろ設定を確認しながらやっていくのですが、使えるモバイルネットワークの指定、APN設定の確かさなど確認しなければいけないことが多すぎた。これだけやっていると他のことができなくなるので、これ以上の確認はあきらめました。まあ、モバイルルータは日本国内でのFonepad設定に使えたからよしとします。

テザリングについての勘違いでものすごい通信になる。

宿のなかでの話が続きます。Wifiは無料でつながるのですが、IDを一つしかもらえませんでした。いろいろ考えて、テザリングの出来るFonepadにIDを振って、ほかの機会(PC含む)はそこにテザリングで繋げばモバイルルータ代わりになるのかな、と思ったんですね。
結果的にはきちんとモバイルルータ代わりになりました。ええ。本当に忠実に(泣)。
無線LANって、基本的に親機になるか子機になるかのどっちかしかないんですね。ここでBluetoothテザリングを使うだけの環境もないので、そのままWifiで使えば中継機になると信じ込んで使って3時間弱。なんか遅いなと思ったら3G回線経由で艦これ仕事にいそしんでおりました。
これで1GBのうち300MB弱の容量を使っちゃったのだから、すごいものです。

iPad2はやっぱり重い。小さいタブレットはやっぱり軽い。google便利。

前回便利だったこともあって、いちおうiPad2にもSIMを仕込んだわけですが、Fonepad軽くて電池の保ちもよくて便利。そのうえgoogle mapsiOSのそれよりも使いやすいんです*2。バス停クリックすればそこを通るバス路線が出てくるし、経路検索もしやすいし、長押しするだけでストリートビューも出るし、旅行にはiOSの地図(こっちもgoogle mapsなんだけど)より断然便利。なるほど、これがgoogleの戦略なわけですね。
空港からホテルに行くタクシーに乗っているあいだに、iPad2は要らないコ、SIMカードパズドラの魔法石ゲットのためだけに存在する通信手段となりました。

あと、iPad2だとリュックに入れるには軽いけど、持ち運ぶにはちょっと重いなーとも思いました。バンコクの街なかでiPad使っている人、けっこういましたけどね。

iPhoneにはテザリングWifiの違いがわからない。

Fonepadでは写真を撮らないと決めていたので、写真は手持ちのiPhone4Sで撮っていました。実は、これがFonepadの通信量をまた圧迫する原因となったのです。
iPhone4Sというか、iCloudですね、バックアップ。こちらモバイル回線に繋がっているときには動きませんが、無線LANに繋がっているときにはバックアップにかかる。テザリングですから、元の回線はモバイルなのに、iPhoneにはその差がわからないんですね。けっこうな量の通信がおそらくこの関連で食われました。その量、3日で約900MB。無料高速通信が1GBだったことを考えると、けっこうやばいことになりました。

結局、Fonepadでの常時テザリングはなるべくしないようにして、iCloudバックアップは出来るだけ宿のWifiで行うように。まあ、GPSがWifiONでないと精度低いので、そうでなくてもMaps運用時はテザリングオフでの運用となりました。Bluetoothテザリング出来ればいいのに……。

TrueのTOPUP(Refill)は外国人にも便利。

ということで、追加で高速通信分を手に入れようということで、Refillをセブンイレブンで買うことにしました。前回は一生懸命プリペイドカードを買うためのタイ語を覚えたわけですが、今回はSIM買ったら中にカードが入ってた。

セブンイレブンの店員にこれ見せろ」って書いてあるんですね。電話番号とRefillを買いたい旨が書いてあるカードです。まあ、書いてあるタイ語の部分が電話番号シールで一部隠れているところがタイクオリティですが。
これ見せたら、「いくら買いたい」って言われて、金額言って完了。実際にはリモコン端末で自分の電話番号を入れる操作が必要でしたが、いずれこの仕組みは非常に楽です。

でも、通信容量の追加が出来ない。

Refillの買い方カードの他に、電話コマンドを説明するパンフレットも入っていました。SIMを買ったときに、残高は#123#でわかると教えてもらったので、さっき買った分の残高が増えているのは確認したのですが、電話コマンドで通信容量を増やすことが出来ない。

出来ない旨はSMSで、タイ語で返ってきます。普通なら読めないんですが、SMSを全文コピーしてgoogle翻訳に突っ込めば英語に訳してくれる*3。どうも、パンフレットに書かれている追加コマンドが自分のSIMカードでは対応していないっぽい。

しょうがないので、iPad2に入っているSIMとFonepadのSIMを交換しました。ここからはAPN設定を自分でやる必要があるんですが、まあそれは調べればわかる。iPad2に刺さっていたAISの残高はまだ900MB以上残っていました。本当に今回はiPad2を使わなかったんだなあ、って感じです。

もう一度、残高を確認したら、なぜか500MB残っていた。

そう、使用容量の残高を確認する、という操作があるのです。ここにくるまですっかり忘れていました。
あらためてAISのAPNを設定しようとマニュアルを取り出したら、AISはパッケージにいろんなコマンドの一覧を載せていてくれてるんですね。

これまではFonepadにある通信総量のページばかり見ていた。それで300MB使ったんだなあとか、900MB使ったんだなあとか言っていたんです。どうも高速通信の計算方法はそうではないか、何らかの事情で多く使えるようになっていたか。

TRUEの通信回線は旅行者がまだ使いにくいLTEを除けば3つあります。HDSPA+とHDSPAと、2G(EDGE)。このなかで総量に規制があるのはHDSPA+だけ。改めてどれで繋がっているのか目視で確認すると、意外とHDSPA+には繋がっていないことがわかりました。ということは、900MB使ったと思っていたのがまだ400MBくらいしか使っていなかったか、最初から1.5GB入っていたか。

これがわかったのは、AISにつないで残高を確認してからです。そういえばTRUEにも残高確認があったなと。AISの残り通信容量確認は*121*3#,TRUEのそれは*900#です。TRUEはこれでいっぱいSMSが送られてくるのでどれがどれだかわからないのですが、時間をおいて何回か確認すると、減っている数字があるのでそれでわかる。もしかすると、残高があるからコマンドを受け付けないのかもしれないな、と前向きに考えることにしました。どのみち、この流れでは何か大きなトラブルがない限り容量追加の必要もなさそう、というか、結局帰国までAIS,TRUEどちらの容量も余しました。AISが残り300MB,TRUEが残り500MB。1枚だとこの旅行期間では微妙に足りない計算になりますね。

結論

これまでに書いてないことも箇条書きで書いています。

  • Fonepad超便利。テザリングもできて地図も見やすくていい。電話できるのもありがたいしSIMの交換もしやすい。日本語キーボードとタイ語キーボードの切替がちょっと面倒なのが残念。
  • Google Maps便利。でも検索で出てくる場所がなんかたまにずれてる。
  • foursquareのTips、けっこうみんないろいろ残してくれていてありがたい。
  • Google Translateはやっぱりよく使う。
  • タイでもLINEはけっこうみんな使うっぽい。おれLINE入ってないけど。
  • こうなってみると、iPad2はちょっと重い。iPad miniだったらまた違うのかもしれないけど……。
  • 通信環境、AISもTRUEもそんなに体感では変わらなかった。DTACはきちんと窓口開けろ。
  • TrueのSIM、3種類あるらしいけど結局どれでも同じ契約にはできるっぽい。
  • 提督が任務をこなすのは(モバイル環境では)難しい
  • 他にやることがあると、パズドラは魔法石を貰うためのログインすら忘れがちになる。

*1:11月の満月に行われる、灯籠流しの祭り

*2:まだOSアップデートしてないので、未だに使っているiPad2の地図はgoogle mapsのまま

*3:タイ語の翻訳は日本語より英語にする方が意味が通りやすいです