画素だけでは比較できない薄型テレビ

イオン 32型液晶TV10万円 台湾企業と企画、「国内最安値」販売の記事。

まあ確かに安い。地上デジタルチューナーは高値のもとと解っているし、安いテレビメーカーじゃB-CAS認定メーカーにならないだろうからデジタルチューナーを抜きにするという手はあるわけで、10万円なんて価格でなくてもデジタルチューナー抜きで液晶テレビを安く売っているメーカーはいろいろあった。

でもって地上デジタル放送のチューナーも必要かというと、確かにCATVでSTB使ってテレビ見ている人なんかには要らない。パススルー方式が始まれば話は別だけど、どうせSTB使わないと見えないわけだし、デジタルチューナーは一つあればいいし。

でも、このテレビそういう人にお勧めか、というとそれもよくわからない。「地上デジタル見るならCATV」とかいう宣伝*1とうらはらに、実際には通常画質の多チャンネル放送がCATVの売りの一つだろうからだ。多チャンネル放送楽しむつもりがないなら、STBもらって契約してまでCATV見ないでしょ。だったらパススルー配信始まるのまってデジタルチューナー付きのテレビで見る方が長い目ではお得になるし。

通常画質の映像を高画質の固定画素テレビで見ると、変に引き延ばされてひどいことになるよ。というのがCATVにお勧めできるかわからない原因。例えばソニーベガエンジンとか、有力メーカーはこの拡大技術を今競うようにして開発している。見比べてみれば解る。通常画質のテレビだけ見たいなら通常画素数のテレビを買った方がまだいいから。

この拡大技術、というか補完回路が今回のテレビについて入っているかどうかわからない。ていうか限定1万台でしょ。これだけ各所で話題になっているし、だめもとでみんな買っちゃうんでしょ?したら店頭で見比べる暇すらない。ていうか長期販売しないのもそのせいだと思う。あとから悪評が立ったら売れなくなっちゃうもの。日米同時公開の映画と一緒。

ま、実は高性能で、自己責任で買ったひとから「やーい読み間違えてやんの」とか罵倒されるのを待つことにしますよ、私は。

*1:いや、自分自身はあまり聞いたことないけどね