B-CASなしの録画装置は普通に作れる。

フリーオっていう地上デジタルの録画装置だか受信装置がでている件について。
最初は自分も、へぇハードウェアでデコードしてスクランブル解除してるのか、すごいなあと思ったんですが、仕組みを解説している記事を見て納得。これならそれほど(ハードウェア的には)難しくないなという感じでした。

むしろ意義はB-CASカードを絡ませたところにあるのでしょう。USB機器としてもカードリーダとして認識させる、という事を含めてそういうことなんでしょうね。

となると、このソリューションの弱い環はB-CASのデータを利用してMULTI2暗号を解いて、特にコピー制御信号を無視して再生するソフトウェアにあるような感じがします。なので、再生ソフトウェアの制作者は著作権法違反の幇助で捕まらないよう注意した方がいいと思います。*1とか書くと逃亡の幇助でもしたことになっちゃうのかしら。というか、フリーオがなくても、TSなコピーネバーのデータをHD DVDとかBDとかでPCに持ってきてこのソフトで再生したら再生出来ちゃうような気もしますし。

さてそういう話をふまえたりふまえなかったりすると、B-CASカードを絡ませずに録画装置を作るのは実はそれほど面倒な話ではないです。

[アンテナ]-([RF受信機]-[TS保存装置]-[RF送信機])-[デジタルチューナー]

みたいな感じで()内の部分を作れば普通に録画が可能ですし、この部分は実は今でも普通に業務用の機器として売られています。こういう記事をはてブしたときにたぶん出てくる広告にもある「法定同録装置」というのはこういう仕組み。

暗号化されているのは映像と音声だけのはずなので、EPG情報なんかはB-CASカードがなくても利用可能でしょうたぶん。時刻情報もTSの中に入っているので、サムネイルこそ作れませんが30秒スキップなんてのも(時間インタリーブによる制限を除けば)たぶん普通に出来ます。TSをRFに再変換するのが面倒ですが、デジタルチューナーによってはi-link(IEEE1394)でデータを受け取れるモノがありますので、それを利用すればチューナーに直結出来ます。

出来ないのは、再エンコードを伴う作業くらいでしょうか。TS保存装置に入っているのは放送波そのもののですので、保存した段階ではコピワンもなにもない状態です。ダビングしたければ、実時間はかかりますが再生してRF送信機経由でHDDレコーダーにでも入れればそこからがコピワン。失敗したらまた保存装置から再生すればいいやと、そんな感じで。

規制される?わかりません。認定メーカーが一体化した装置を作ったら解釈次第ではどうにかなるかもしれませんが単体だと放送法上必須の機械ですのでどういう感じにするかが難しいんじゃないですかね?ナイフの単純所持を銃刀法違反みたいにするような解釈が必要になりそうです。ほんとうによくわかりません。

どっちにせよあれかな?今コピワンが嫌いな人はこういう微妙な機能の装置も嫌いなのかもしれないから、ここで何か書いてもしょうがないのかもしれないですね。

まあPCってそうやって考えると魔法の箱ですね。無法地帯とか言われるのもわからないわけではないです。フリーオの存在一つで、コピワンはおろかEPNの「同一LAN外からは出せない」という主張も無意味になりますからね。そう言う意味では話題になったのが「ダビング10」決定後というのは良いタイミングだったんでしょうね。誰にとって良いタイミングだったかは別として。

*1:容疑をかけてただ逮捕するところまでなら、法解釈が微妙でも出来ちゃいそうな気がしますからね