大臣はTwitterで情報発信した方がいいのかどうか問題

なんか、どこかの新聞がそんな話を大臣に聞いていろいろやったらしいです。(くわしくは検索して調べてください)
まあ、情報チャネルは多い方がいいのです。そこは論を待たないので、今のTwitter仕様で問題の起きそうなことをちょっと箇条書きで考えてみようかと思います。

  • なりすまし問題
    • よく似た偽ID(ただし本名登録)でつぶやき始めている問題。
      • 鳩山首相の時にも起きた。さっき見たら岩手一区選出議員の偽物(アカウントは停止されている)もいた。
      • 公式ID化の手続きを取るとか、自身の公式サイトでの宣言でなんとかなりそう。
      • いずれにせよ、災害が起こってから出来る話ではなさそう。
      • え?くだんの大臣は非公式IDのうえ公式サイトでの宣言もしてなかったの?
      • 公式サイトでの宣言は、gumblar亜種が発達する前に更新手段を考えないと、かえって危ないかもなあ。
    • 本人のIDだけど、パスワード知っている関係者が書き込む問題。
      • 言い訳なのか本当なのか知らないけど、実際にいくつか起こっている。
      • 公式IDである時点で、ちょっと確認は面倒くさそう。
      • それに、ログイン履歴も残らない(し、仮にあってもおそらく見ない)から、事前にパスワード抜かれていても気がつかないな、おそらく。
      • そういえば、昔Twitterって、外部サービスにパスワードを預けないといけない場合が多くて「なりすまし投稿くらいは覚悟しておけ」前提のサービスだったような気がしたなあ。この辺Oauthでも「フォロワー全削除くらいは覚悟しておけ」前提のサービスになってる気がする。
      • 「しっかりしたパスワード管理」以外に何か対策はある?
      • 外部Webアプリで常用することにして、そちらのログイン管理とかでセキュリティ向上とかいける?屋上屋になる?
    • 非公式RTを装って改変される問題。
      • 悪意をもって改変されても、ネタとして面白い場合(不謹慎だけど)、ネタとしてRTされる率が高まりそう。
      • 本発言はどこまでたどれるだろうか?携帯端末とPCで難易度が変わりそう。
  • 情報の改変
    • 非公式RTの際に改変される場合。
      • 悪意がなくても、文字数の関係で要約する際にミスる問題があって、一概に悪意のせいとは言えない。
      • そこを捉えた上で考えないと、余計なフレームのもとになりそう。
      • よく考えたら、これは大臣の発言をRTする場合と、大臣がmentionもらった発言をRTする場合の2場面で問題になるな。
    • 情報の抜け
      • 例えば○○の地域一覧、みたいな全量流さないと困る情報が140文字以上になった場合に、2つ以上の発言に分割したものが片方抜けちゃったら、とか。
      • 140文字以上の情報は流さない、みたいなリテラシーは、これ通常時は困らない問題だから、期待出来そうにない。
      • 自分が興味ある情報だけRTしようとして、自分の興味ないところを消したら、消したところは対象地域でなくなってしまう?
    • 古い情報だけが流れ続ける問題。
      • Rh-AB型献血チェーンメール問題で認識されている問題。
      • どうやら、Twitterでも類似例は今でも起こっているらしい。
      • 津波警報をいったん解除した後、再度警報が起こったらどうなる?
      • 結局、「一次情報にあたれ」以外の対処法はなさそうだが、そうしたらTwitterで情報を流す意味はどうなる?
    • 発信した発言の削除
      • 誤情報が伝わらないようにするためには必要、と言えなくもない。
      • でも、一度発言した情報が追えなくなるのは更なる憶測を呼ばないだろうか。
      • そもそも、公式に保存出来る発言の数には限りがあるよね。
      • 仮に誰かが補完していたとして、それの正当性はどう保証する?
  • 情報の到達範囲
    • ハッシュタグ汚染
      • 統一的にハッシュタグを付与して検索性を高める、という話があったが、ハッシュタグはグローバル(b:id:what_a_dude)。今回の津波の時も#tsunamiで「これから来るかも」と話していたらチリで既に津波被害にあって情報交換している人とバッティングしてしまった。
      • だからって「日本の情報は#tsunamijpで」というのも何か違う気がするんだよな。あくまでハッシュタグは補助的な情報だし
    • 対象地域
      • 今後フォロワーが増えてきた場合に、災害情報は都道府県別にわけてつぶやく、なんて話が出て来た場合に考慮しないといけない問題。
      • たぶんみんな自分の住んでいる地域でフォローするんだろうな。出かける頻度の多い人は複数地域でフォローしたりするんだろうか。
      • 一見情報を絞り込めるいい方法だけど、抜けがお互いの認識しないところで発生しそうな気がする。
      • まあ、この辺は自己責任ってことでいいのかな。
    • 直接受信でなく、RT経由で受け取っている人。
      • 改変の問題とか抜けの問題は当然あるよね。
      • 途中で律儀にRTしている人が、被災したり電池切れになったり眠くて寝たりしたら……。
      • これも「一次発信元をフォローしろ」以外の話は言えない?
      • 大臣って、普段は災害の話なんてしないよね?
  • 発信者そのものの問題
    • 大臣の交代
      • 大臣って、選挙以外でも内閣改造とかで交替するよね。
      • 大臣個人アカウントをそのたびにフォローし直すの?
      • 前の大臣だった人が政治的スタンスが違って別のことをつぶやきだしたら、どうする?
      • とはいうものの、仮に大臣名義のアカウントが出来たとして、中の人が(たぶん発信スタンスも一緒に)変わるのは、これまでの発言の積み重ね的にちょっとイヤかも。
    • 大臣のご乱心
      • ここまで考えるのはちょっといやだけど。
      • ダメだと思ったらunfollowすればいい、とは言うけどね。
      • ある人がご乱心あそばされたとして、それは1つ2つの文面で明らかになるものだろうか。
      • 人狼(タブラの狼)が面白いゲームなのは、1つ2つの文面ではそれが明らかにならない、ということを示している気がする。

まあ、「責任問題になるのがいやだからやめる」は一番どうしようもない結論だと思うので、そうならないよう考えてほしいところです。

(この稿、おそらく今後も書き換えたり書き加えたりしそう)