従量課金を嫌う気持ち

のっけから裏取りなしで濃いネタになるのは避けたいのだが。

放送局(まあ主に地上波民放)は基本的に「従量課金」を嫌うんだよな。
携帯プロファイルにMPEG4が採用されずに、H.264が採用されたのも、H.264は送信側に設置した機械の台数のみで課金するライセンスで同意したから。*1

B-CASカードについては
デジタル放送にまつわる、いくつかの裏事情3ページめあたり
で、いろいろ語られているんだけど、いろいろ勘ぐる以前に、まあ他に選択肢がないというのが大きいんでないかなと思う。
ハリウッドあたりとのからみでHDTVのデジタル放送が出来ないかもしれない、というところで、妥協案でコピーワンスが出てきて、コピーワンスのためにはスクランブルが必須で、1年かそこらでスクランブルを実現するにはB-CASしかなかったという感じで。*2
問題はこれも従量課金だっつうことだ。B-CASは発行枚数に応じてNHK民放各社に負担を増やすことになってる。だから、受信機が増えるほど負担が増えるので、いやーんな感じと。

新RMP方式は、個人認証じゃなくてメーカー認証になる(はず)で、そのため個別カードを作る必要がなくなる。だからこれも機器設置負担だけでいける。逆に個別課金をしたいところには使えなくなる。

従量課金を嫌う、といえばJASRAC絡みで音楽利用料も。あのブランケット契約ってやつは、音楽の使用料を「儲け」どころか「売り上げ」にかかる%で払うやつなわけだけど、それでも音楽を使っただけ払うのより手間がかからないからこっちを好むわけだ。

おまけで言えば、saku sakuのあれも、まあたぶん局側は買い切りのつもりでいたんだろう。売り上げの%なんてロイヤリティ契約を持ち出されたら、よっぽどのことがない限りうけないはずだから。*3

*1:実際にはなんか期限が10年とか言われているらしいのだけど、その辺はその辺でまたもめるかもしれないのだけど、それはそれ。

*2:確かにコピワンに使うだけならB-CASの機能はありすぎる。

*3:なんていうのかな。テレビのネタが保存されるのはよっぽどラッキーなケースだ、ということがその背景にあると思う