遅れるもののなんとか滑り込む(台湾一周・4日めその2)

ところで、バイクを借りるのを朝イチにしていたのには理由があります。

花蓮の観光スポットと言えばまず最初に太魯閣峡谷があります。ところが、この場所、2024年4月に台湾を襲った大地震でけっこう壊れたらしいのですね。実は花蓮もいくつかのビルが倒れるなどの被害がありましたが、それは限られた被害だったようで今回見に行った限りは地震の跡がなくなっていました。しかし、太魯閣峡谷はまだ道路の復旧工事中で通行規制がされているんですね。

具体的には通行止めは1日数回解除されます。今回日帰りでここを観光するとして、そうするとこの解除時間で大事なのが10時と、12時から13時の2回。10時の通行止め解除は入口で待たされて、その時間に検問の前にいた車だけが通行可能、ということなんです。

つまり太魯閣の入口に10時までにたどり着けなければ、観光そのものが出来ないわけです。で、花蓮の市街地からその入口まではGoogle Mapsのルート検索だと30分かかる。で、今給油が終わったのが9時38分。微妙です。

とりあえず、飛ばせるだけ飛ばしてみます。まあ、面白いのはけっこう飛ばしたからといっていいタイミングで信号に引っかかることです。正直途中から飛ばすのは諦めました。

あの山の裏側が太魯閣かなあ、という写真を取れるくらいまでに落ち着いて走っています。

結局、入口ゲートの設置されている砂卡礑トンネルの入口*1にたどり着いたときには10時8分でした。Mapsのルート検索通りです。通れるかはわかりません。たぶん日本だったら閉鎖してるだろうなあ。

と思ったら、微妙に閉じていませんでした。とりあえず出発前に覚えておいた「太魯閣・天祥」という言葉を門番に連呼したところ、無事通れました。

トンネルをくぐれば、太魯閣峡谷です。

意外と復旧は進んでいない。

最初に興味を持ったのが、入口にある長春祠です。これはここの道路工事に関わって命を落とした人を祭った神社、というか祠です。こちらは定番の観光地として知られています。ただ、少なくとも今回は行きに寄って見ることができない。そこに行く道は一方通行で出口の方につながっているのです。
ただ、ここが現在オープンしているかどうかが微妙にわからない。そこで現地確認をしたかったのですが……。

向かう道は工事中でした。この道路も被害にあったようで通行止めです。
しょうがないので、こちらの道路から見られる分だけを写真に収めて進みます。

左の切り立ったところにあるところが取り付け道路(通行止め)。

先へと進みます。

太魯閣はこういう切り立った細い崖で挟まれた峡谷で、所々で石がむき出しになっています。ただ、これが昔からあるものなのか、地震で崩落したものなのかがよくわからないのが困ったところです。

実際、

落石が道路にあったんじゃないかと思える跡とかあるし。

ほぼすべての遊歩道は、

現在通行止めになっていますしね。

まあこれを見ると、

地震直後はもっと大変だったのかなとも思えてきます。

落石の影響はけっこう大きかったようで、

遊歩道の橋が完全に壊れているところもありましたしね。

とはいえ、

白い渓流とか、地震前からのものも見られます。

何より、入るのに(数分ですが)時間差があったこともあって、この道路を通る人は自分たち以外にほとんどいないのがありがたいです。
右側通行の道路でも左側が心置きなく見られます。

それに、

この道路そのものでも、頑張って通した跡はわかりますしね。

途中寄れるところは寄って、

撮影などしながら目的地に着きました。

天祥です。

文天祥公園がある、太魯閣峡谷のちょっとした中継点みたいなところです。
実はセブンイレブンもあったりするんです。もちろんというか、この状態では閉店していますけどね。

実際、

ここまで駐車場がガラガラだと、やっぱりここは復旧中なんだなとわかります。

停まっているのは

工事関係車両ばかりです。

天祥には観光客向けのサービスステーションがあるのですが、

完全に開店休業状態でした。スタッフも全くいません。

ちなみにこちらには教会もあります。ここも観光名所ではあります。

この石畳を歩いた先にあります。そんなに遠くない。

こちらがその教会。

ただ、一時閉鎖されています。中には入れない。

でも、崖の横に建っている教会ですからね、

その崖にある遊歩道経由で、中庭が覗けます。

それにしても、

この猫はどうやって暮らしてるのかな。餌は自分で取ってるのかな?

無事降りるも、食堂が開いていない。

さて、そろそろ12時です。

天祥の側にも閉鎖ゲートがあり、12時から13時の間だけオープンするので、その前に待ちます。

帰りはけっこうな車の間を走ることになるので、いちいち停まって写真を撮るとか出来ません。行きの間にやっておいてよかった。
その分、行きは1時間近くかかったのが、帰りは30分くらいで入口に戻ってきます。

いちおう調べていたのですが、入口には観光客向けの原住民料理レストランが数軒あるらしいのですね、そこのどこかに入ろうと思っていました。

ところが、それが開いている店が見つかりません。どうやら、どこも閉まっているようです。もしかしたら休日は開くのかもしれないですが。
諦めようとしたとき、1軒だけ店が見つかりました。

こちらです。

中に入ってメニューを見ると、

どうも弁当屋さんのようですね。

少なくとも付け合せの野菜は山菜っぽいですし、

ここで注文しようと思います。イートインスペースもあるし。

出てきたのはこんな感じの弁当

青菜は例によって地瓜葉でした。まあ筍があるだけいいか。

ちなみに同行者の弁当はこんな感じ。

食べてたら、犬がやってきました。

その程度にはフリーダムなお店です。

ちなみにトイレはこの店、ありません。「トイレ貸して」ってお願いしたら「隣のセブンイレブンを使ってね」と言われました。

そんなお店の人がこんな感じ。

見かけたらこのお店も候補にしてあげてください。

そんなわけで、あとは花蓮に一旦もどりますよ。

*1:東側の交通規制は2本ある道路を片側ずつの通行規制にしています。入口はこちら、出口は8号線らしい