台北初心者なのかはぐれツアー客なのかわからないコースで台北を周る。

2日めです。親から「故宮博物院はぜひ見学したい」「小籠包はぜひ食べたい」と言われていますのでそれをチェックポイントにして動きます。

朝ごはんは老蔡水煎包の饅頭を豆乳とともに。

タイトル通りです。

1個15元の饅頭を肉1つ、ニラ1つ、キャベツ1つと1つずつ買って、温かい豆乳を無糖のやつと有糖のやつと買います。買ったものを持って二二八和平公園まで歩きます。北の端にベンチがけっこうあるので座って食べます。

うまいです。

ほぼ確実にタイワンリスが見られる公園です。

故宮博物院まではオープントップバスで行くつもりなのですが、まだ1時間ほどあるので公園内を1周します。総督府をちょっとだけ見通して戻ってくると日本語の話せる老人に捕まります。とはいえ老人の日本語も微妙なのでいまいち話が通りません。どうも台湾中部のお勧めスポットを教えようとしてくれていたようです。はったはったいうのはたぶん八田與一のダムの話だと思います。嘉義の話もありました。あとそうりそうり言われたのですがおそらく総理大臣のことではなかったような気がします。ここで話を聞いているとバスに乗れなくなるので途中で話を切り上げて帰ります。不自由な日本語と耳が不自由な日本人で会話が通っていたのかよくわかりませんが台湾の年齢の数え方が数え年だとわかっただけでもよしとします。

バスに乗って、故宮博物院

あわてて台北駅に戻ってオープントップバスの乗り場に着いたのは発車3分前でした。ブルーラインのバスですが赤いバスです。QRコードは印刷してから来たのですが印刷が大きすぎて全く反応しない感じです。バスの係員も諦めて乗せてくれました。このバスは帰りにも乗るようなので対処を考えないといけません。

バスは西門町から総督府を通り、中正紀念堂を1周して北に向かいます。イヤホンガイドが着いているので手持ちのイヤホンで聞いて要約して説明します。イヤホンは手持ちでなければ係員の方が配ってくれるようです。

でもって故宮博物院に到着です。いわゆる路線バス扱いの観光バスなので一番下で降ろされて登ります。登ったところで一休み。チケット売り場に並んで「障害者割引になるか」と日本語で聞くと「その手帳を見せればいいです」とチケットを買う必要がないことを示されます。荷物をコインロッカーに預けて、イヤホンガイドを借りて入り口へ。親の障害者手帳を見せて付き添い1名ともども無料で入ります。

故宮博物院思ったより広かった

とりあえず3Fに登ります。まず白菜と角煮を見る、ということで入ります。団体客は特別室で説明をしてはいけない、という制限があるようで、数々の団体客が特別室に入る前のところで集まっているのをすり抜けて中に入ります。

午前中は比較的空いているといいますがけっこう混んでいます。特別室だからかな。あとみんな写真撮ってます。あれ、特別室だけは写真撮影不許可じゃなかったかなと思ったらそう思った日本人がいて「写真撮影禁止なのに、みんな押しのけて、邪魔とか言いはる」とか関西系の言葉で愚痴ってます。まあちょっとゆっくり見られる雰囲気じゃないので一度退散して他の部屋に行きます。

故宮博物院の展示品と言えば玉、銅器、書と陶磁器です。特に玉が多いらしいので見ていきます。古いのから新しいのまでいろいろあります。残っているだけでもすごいだろうなと思ったりもします。アヒルのつがいが彫られた玉は写真撮ってみたのですがいい写りじゃありませんでしたので公開はしないでおきます。

見た記憶が定かでなくなるくらいに玉を見た後は銅器です。こちらも山ほどあります。

度量衡の原器として使われたらしい銅器。作り方というか寸法が書いてあるので、これを逆算すると当時の円周率がわかるそうです。

この器は「就職祝いで一族の繁栄を祈って作った」と書いてあるそうです。何か買ったら何の記念か書いておくといいのかもしれませんね。似たような経緯が書かれている器があってみんな同じようなこと考えるんだなと思ったりもしました。

さてこれで3Fは終わりです。2Fに降りる前にもう一度特別室に行ってみようと思いましたら、今度はそこそこ空いていました。なんというか混んでいるときと空いている時の波があるようですね。今度は写真も撮ってみます。

白菜

角煮

ちなみに写真ですが、実は2年くらい前から全館、フラッシュ三脚なしなら撮影可だそうです。太っ腹ですね。
特別室の隣にはこの白菜をかたどったストラップだのフィギュアだのが売られています。安いとは言わないまでも手の届く値段だったので、思わず買おうかなとも思ったのですが、親が「来たことのない人が見たらただの白菜にしか見えない」と言いまして、改めてフィギュアを見るとそのとおりだったので購入はやめました。

2Fは書と特別展、それに陶磁器というか磁器です。実はもうかなり疲れ果てておりました。書の部屋は展示物の劣化を防ぐため暗いのも拍車をかけまして、ほとんど駆け足で通り過ぎます。磁器も落ち着いて見る余裕がなくなっておりました。3Fだけで2時間、2Fは休憩を入れて1時間、本当は1Fにも何かあるはずなのですが、それは見るのを諦めて外に出ます。1時過ぎです。

レストランを諦めて小籠包へ

さて昼ごはんです。故宮博物院がどのくらいかかるのかわからなかったので予約は入れていませんが、想定の最大限くらいの時間がかかりました。博物館隣接のレストランはあまり評判がよくないのですが、これだったらそこのレストランを入れて仕切り直してもいいかもしれません。でもまあ今回はなし、もともと予定していた欣葉台菜創始店に行こうと思いまして調べますと、なんと予想以上に混雑しています。しょうがないのでバスに乗って台北駅に戻ります。例のQRコードですが、バスの待ち時間の間にメールで来たQRコードを2枚スクショ撮りましたので無事通れます。昼下がりの暑い時期、なんとかエアコンの効いた席を確保できまして台北駅に戻ります。
ここからMRT淡水信義線に乗って東門駅へ。ピンと来た方もいると思われますが鼎泰豊本店です。入り口で人数を(日本語で)言って整理券をもらい、店先で待ちます。注文用紙を記入しつつ、15分だか20分ほどで番号を呼ばれますので入ります。お茶など飲みつつ待ちますと順に食べ物がやってきます。

キュウリの前菜。

小籠包。中途半端な写真なのは、これ食ってる親の写真のほうを優先したからです。決して写真撮るのを忘れてたわけじゃないぞ、たぶん。
さつまいもの茎の炒めものは……あれ、写真ないな。

炒飯とスープ

タロイモ小籠包。これ例の小籠包だって言っても区別つかないかもな。
2名で900元弱。クレジットカードを使いたいところですが現金で支払います。さて、親のチェックポイントはすべて通過しました。これからどうしましょう。

ロープウェイで夕焼けを見損なう。

とりあえず南に歩いてみます。永康街っていうのがオシャレ観光地として有名なのかな。よくわからないので歩いていきますと公園があって、滑り台に子供が群がっているのが楽しかったりします。さらに南下して、日本統治時代の建物とか言うのを見たりします。これからリノベーションする予定とかで、現在のところは看板がなければただの廃屋でしたが、なんかチャイナドレス来た人のコスプレ写真とか撮ってました。道すがら花などみて元の場所に戻ってきます。
1個予定飛ばしたから中途半端に時間が余ってます。101でも行こうか、それとも「私の少女時代」に出てきた喫茶店にでも行こうか、と迷いつつ、猫空まで行ってみることにします。今から行けばギリ頂上で夕焼けが見られるんじゃないかな。
と思った自分が浅はかでした。ロープウェイ登るとどんどん曇ってくる。おかげに思った以上にロープウェイ長いです。途中駅が2つだか3つだかあるって書いてたけどここまで長いと思わなかった。まあ乗り場はガラガラで、シースルーゴンドラすら並ばずに乗れましたからね。それはそれでいいのですが、だんだん飽きてきます。

終点に着くと、下りのロープウェイにそこそこ長い列が出来ています。大した長さではないのですけれど、ロープウェイのゴンドラは詰め込まない上に1つ1つの間隔がそこそこ空いてます。これ乗るのを待つだけで1時間以上かかるんじゃないかしら。ちょっと嫌な予感がしながらロープウェイの建物を後にします。すでに猫空真っ暗です。奥の方に茶館が見えますがあそこまで歩くの嫌だな。ロープウェイの建物の上が展望台になっているようなので登ってみますが何も見えません。これ昼間に茶畑見るための展望台だな。かなりがっかりして降りてきます。

乗り合いタクシーで山道を降りてくる。

降りたところで、タクシーが客引きやってます。乗り合いタクシー、1人50元だとか。ロープウェイ1人あたり百数十元かかりましたから、その半額以下です。しかも誰も乗ってない。お願いして乗せてもらいます。乗りながら待つこと10分ほど。先に乗った3人の後に、あとから3人乗ってきて、6人で降りることになります。結構な細い道をぐんぐん下り、行きの半分くらいの時間でMRT猫空駅まで戻ってきました。実はMRTの猫空駅とロープウェイの駅離れていて、親は「あそこ歩きたくないねえ」なんて言ってたのです。助かりました。

寧夏夜市で右往左往する(右往左往しない)。

適当にMRTを乗り継いで、寧夏夜市に行きます。道路の真ん中に通路作って、その両側に屋台を並べて夜市にしているのですね。賑やかは賑やかですが人が混みすぎていてどこに何の店があるのかさっぱりつかめません。それでもマンゴーミルクなど買ってみたりはします。そこから、だいたい中間くらいかな、と思ったところで外に出て、

鶏肉飯食べます。これが夕飯です。まあ昼食も遅かったのでそれなりに腹にはたまります。

夜市の出口。ところでこの夜市ですが、路上の屋台のお勧め書いてるブログも観光案内もほとんどないのですね。さっきの鶏肉飯も、屋台じゃなくてその外側にあるお店です。ついでにお勧めの豆花の店も、おにぎりの店も夜市の外側にあります。双方場所だけチェックして去りますが果物屋台で足が止まります。ライチーあるじゃん。あーでもそこそこ高そうだな。どうしようかな、と思っていると親がドリアンを見つけます。え、ドリアン買いたいの。そういうものなのでドリアン買います。じゃあ俺も何か買おう、ってことで、

カキオムレツ買います。俺知ってる、鶏の卵ってちーたんって言うんだよ。伊達に盛岡でじゃじゃ麺食べてません。まあそれ以外の文字は読めないのでちーたん、だけ言ってどうにか通じさせます。持ち帰りでホテルの部屋まで持っていって、

ドリアン

牡蠣オムレツ。実は牡蠣オムレツをつまみにしようとコンビニでビールも買っていたのですが、「ドリアンとアルコールを一緒に摂取するとドリアンが急速に発酵して死ぬ」というジンクスを思い出しました。思い出しましたが気になりつつ食べた。まだ死んでません。缶ビール1本とドリアンひとかけらくらいじゃいくら食べ合わせが悪くても死なないようです。

ちなみにドリアンは思った以上にとろっとしてうまかった。箸で食ったのも意外と良かった。牡蠣オムレツは牡蠣の存在感ありませんでした。とろみソースが甘かった。台湾のオリジナル料理はみんな微妙に甘い感じがします。たぶんそういう味付けが好きなんだろうな。