iPhone5に入っている古いOSを最新のOSにする際にハマったことあれこれ(現在進行中)

行きつけの酒場のマスターが、販促に使っているポイントシステムを新しいものに変えた。前まではFelicaかなにかのワンタイムパスなシステムと音声認識のハイブリッドな感じのタッチ端末を置いていたのが、店舗ごとの独自アプリをインストールさせて二次元バーコードでスタンプを認識させる方式になった。そのポイントシステムの是非はまあ置いておくとして、あと前バージョンでたまっている200ポイント以上の来店ポイントの行き先はともかくとして、問題がひとつ。
その「店舗ごとの独自アプリ」をマスター自身はインストール出来ないことだった。

iPhone5に入っているOSはiOS6だった。

細かいバージョンは覚えていない。とはいえiOS10が最新バージョンの時代に、流石にiOS6は古い。これに最近カスタマイズされた独自アプリは確かに入らないだろう。ポイントシステムの営業の人もいろいろ試してみたようだが入らなかったようだ。正直何を試したのかはさっぱりわからないがそういうことだ。本人は自分で更新する店舗説明とかが確認できないのがもどかしいので、どうしても自分のiPhoneにそのアプリを入れたいようだった。であれば、アップデートするしかないわな、iOS10に。

iPhoneの容量は16GBだった。

店に無線LANはない。手持ちのWifiルータを使う手もあったけど、そもそもバックアップを取っていないというので、とりあえずPCでバックアップを取ることにした。先々このノートPCを無線LANルータ化できればiCloudバックアップとかアプリアップデートとか楽になるだろうな、と思いつつその話はまだ先のことだ。

バックアップにはそこそこ時間がかかった。特に時間がかかったのが、FacebookとYahooとLineのバックアップが取れないことに対する対処。本人はゲームとかは時間と金の無駄だと思っているようで*1App Storeを使ったことがほとんどない。Facebookはともかく、Lineのアップデートも全くしていなかった。本人も使っていないiCloud経由でなんとかLine内容のバックアップが取れないかと思ったが、iOS6ではiCloudの新規設定ができないし、なぜかかかっているApple IDのロックを解除することもできない(iForgotにつながらない)。YahooとFacebookはバックアップが取れなくてもID,Passを覚えていればなんとかなることと、Lineについてはメール認証が通っていれば友達リストだけは再取得できることを話してバックアップしないことに同意をもらった。

あと、見たら、iPhone5の容量は16GB。そのうち10GBくらいを写真が使っていた。アプリはほとんどなしで、2〜3GBくらいを「その他のデータ」ってやつが占めていた。あれだ、「ベン・ハーをレンタルすると消えて残り容量が増える謎のデータ」ってやつだな。いずれ、残り容量は500MBくらい。これやっぱりオンラインでのアップデートは無理だったな、と思いつつ、iTunes経由でアップデートを始めて、放置するように話してその日は店を後にした。

Adobe AirがPC上でアップデートを始めた

翌日朝にメッセージが来た。内容は、
Adobe Airのアップデートを聞かれているんだけど、これはアップデート成功なのかな」
うん、Adobe AiriPhoneが1ミリも関係しないことは分かる人にはわかるがわからない人にはわからない。PCもあまり使っていないところで久々にネットに繋いで放置したのでオートアップデートのダイアログが出たんだろう、と思って、アップデートできた場合の確認方法を教えたが、やはり本人では確認できないようだった。まあ本当にアップデートできていれば画面の外観は大幅に変わるわけで、そのへん全く話していないってことはアップデートできてないんだろうなとは思った。

その翌日に店に向かって話を聞くと、やはりアップデートできていなかった。実はこの時点でその理由は2つ考えられた。一つは例の容量不足、もう1つはPCの省電力設定。接続している機器がどんな通信をしていても、キーボードやマウスを触らなければ待機状態になるのが最近の賢いPCの挙動だったが、本人その話をすっかり忘れていて、とりあえず省電力設定から待機状態にならないようにはさせてもらった。で、バックアップも取っているので、データの消去にも同意いただいた。
消去する前に思い出したのが、バックアップデータのバックアップを取ること。このiPhone、つなぐたびに毎回バックアップを取りに行っている。データ消去したあとのバックアップでそれを上書きされてはたまらない、なので一応バックアップデータのフォルダを全てコピーした。これが30分くらい。で、今度こそ、とiOS10へのアップデートを開始し、やっぱりそのへんで店を後にした。

iPhoneを探す」がどこにあるかわからなかった

翌日昼、本人がFacebookに「新しいOSだと操作感覚がわからん」と書いているのを見て、とりあえずアップデートには成功したのだなとは思った。別途メッセージで「昨日言われたことを参考にバックアップから戻そうとしたが、何かメッセージが出てきてバックアップから復元できない」というので、また店に行った。

なんか毎日店に来るよう営業されているように見えるかも知れないが、もともとこの店自体にはほぼ毎日行っているので行動的にはiOSがあろうとなかろうと大した差ではない、あるとすれば20時台のツムツムフィーバータイムに全く関われなかったことくらいではあるが、まあそれはそれとして行ってみたらわかったのは「バックアップから回復」するためには「iPhoneを探す」をオフにしないといけないことだった。それもそうだ、というのでとりあえずiCloudの設定から「iPhoneを探す」の設定をオフにした。しかし元々iCloudの機能だとはいえ、「iPhoneを探す」の設定がここにあるのって初見殺しだよなと思った。もしくはマスターがその言葉を覚えて書いてくれればいいのにとか少し思った。

本人も忘れているApple IDがあった←イマココ

バックアップからの回復は30分くらいで終わった。iOS10ではiOS6時代のバックアップは使えない、とか言われるのは嫌だな、と思ったがそんなことはなかった。あとはバックアップの取れなかったアプリを再インストール、と思ったら、バックアップは取れなかったもののアプリがあった部分に「準備中」との文字が出ている。不審に思いつつもApp StoreでLineをダウンロードしようとすると、先日までとは違うApple IDに対するパスワードが求められた。

話を聞くと、このApple ID、前に使っていたキャリアメールのアドレスだという。今のApple IDとは1文字違い。本人はキャリアメールのアドレスを変えたらApple IDの変更手続きをしなければいけないことも知らなかった。まあ自分も知らないことがいっぱいある。そういうことならこっちのIDでいろいろやればよかったのかもしれないが、このID、PCからログインしようとすると「ロックされています」と出る。ロックを解除するためには解除コードを送ってもらうか、「秘密の質問」に答えるしかない。しかし解除コードの送られるメールアドレスは既に使われていない。秘密の質問はまあありきたりだが、しかし本人がその答えをひらがなでかいたかカタカナでかいたか、もしやスペース区切りの漢字で書いていたか、そもそもその答えが正しいかをすっかり忘れていた。よくある話だ。自分も秘密の質問に「今自分の左にあるものは?」と書いて、10年以上たった今その答えが全くわからなくてそのIDを放置している。ここから先はサポートにでも聞いて、Apple IDのロックを解除してもらうくらいしかない。しかしApple、どうやって本人確認するつもりなんだろうな。

今後の課題

今使っているApple IDはもしかしたら、今まで全く使っていなかったものかもしれない。iOS6上のiPhone5ではサインインそのものがうまくいかなくて、PC上のiTunesでサインインしたら利用規約が出てきたというのがその推測理由だ。
ただ新規登録ならパスワードなど2度入れるはずだし、自分が新規登録したのではないとしたい。古いApple IDに未練はないが、一度でも登録に使われたメールアドレスには移行できないからだ。

本人確認ができてApple IDのロックが外れたとして、次にどれをやればいいのか、いくつか案はあるがよくわからない。Apple IDの登録からiPhone 5を外せばApp Storeから新しいIDでアプリがダウンロードできるのかどうか、たぶん出来ると思うのだがこれもやってみないとわからない。

あとあれだなあ、初日に飲み代無料にしてもらえそうになって断ったんだけど、これは無料にしてもらったほうがよかったな。

*1:その事自体は否定はしない。実際けっこう自分も無駄遣いしている