タイ絡みばかり書いているおれが「タイ王国観光知見」について書く(つもりが、映画紹介)

タイトルは若干つりのような気がしないでもないというか、じゃあ残りの半分はenchantMOONかよ、と言われると反論のしようもない頻度でしか更新していないのだけど、やはりなんとなく反応したくなったエントリ「タイ王国観光知見 - 職質アンチパターン」。うん。一見してタイ旅行1,2回目あるあるでいいかな、というのがおもしろい。

初めてっぽいタイで、地下鉄から王宮を見に行っている、ついでにフェリーにも乗っていることを考えると、おそらくエアポートリンクから地下鉄に乗り換えて歩いて行ける範囲のホテルに泊まったんだろうな、フェリーに乗ってるなら、たぶんBTSにも近いホテルなんだろうな。ということはアソークスクンビット駅あたりのホテルかな。たぶん1日目はバンコク観光で、アユタヤあたりにも行ったんだろうなと思うんだけどさてどうでしょう。*1

まあ、実をいうと、第一印象として感じた話として読む分にはこれそれほど間違ってない、という。段落ごとにツッコミいれていくけど、まあ8割以上は肯定のような気がする。

見ず知らずのタイ人が路上で道案内してくるときは9割方ボろうとしている

えーと、これは、バンコクでは、ある場所に限って言えばそのとおり。ある場所、というのは「王宮の周辺」と「団体向けホテルの前」。

特に、王宮の周辺、これは王宮の隣にあるワット・ポー周辺を含むんだけど、9割方どころか声かけてくる人間の100%がボろうとしているとすら感じる。正直疲れるのでいきたくないんだけど、初めてのタイ観光ではどっちも外しにくいんだよね。初めてタイにいく人と一緒に行くと、だいたい行かざるを得なくなる。で、一緒に行った人間が「おまえすごい怖い顔してるぞ」と心配するくらいにいやな気分であのエリアに入ることになる。それだけ怖い顔していても、どんどん客引きの声かけしてくるんだから、向こうも商売だよな(詐欺だけど)みたいな気分になる。

タイ人にひどい人間がいると言っても、観光客としての実感で言えばその8割は王宮周辺に固まっていると言ってもいいほどの状態、というのが自分の実感。それを前提にくだんのエントリを見てみると、書かれているトラブル、おそらく王宮周辺ばかりでしょ。*2

あと、面倒くさいのはアユタヤかな。

余談だがそのおばさんらに「(僕のことを指さして)現地の人っぽい顔つき」などと言う評価を受けた.

日本人、現地の人っぽい、って言われると喜ぶから。いいお世辞でいいおもてなしだったと思うよ。払うお金に見合うかは別として。

ついでに、

このおじさん,とにかく「座っている仏像」と「立っている仏像」という2つの観光スポットに加え,「シルクのスーツを作っている工場の見学」をやたら薦めてくる.

初めて友人とタイ旅行したとき、20バーツでこのツアー誘われたなあ、と、遠い目をしてみる。ちなみに当時の価格でもこれ破格の値段ね。そのときはスーツじゃなくて宝石だったと思うけど、途中で20バーツ押しつけて逃げたから、あの人結局寺巡りを20バーツで受けたことになるんだよな。使いようによっては安く回れるよ、と治安のことを考えないアドバイスをしてみる。

「王宮は今神聖な儀式の最中だから入れない」

ブッダホリデー」な。昔は「王宮は年中無休」っていう言葉で曖昧に共有されていた情報なのだけど、最近は一歩進んで「王宮の閉館日一覧」なんてものまで日本語で手に入るようになったんだからネットの力は偉大です。

公共の乗り物で信用出来るのは鉄道だけ

これはまあそう思っていいところと、そう思わないほうがいいところがある。ぼっているのかぼっているのかわからないものがあるんだよね。
特に一番最初に会うことがあるのが、エアポートリムジン。あいつら"タクシー"って言って客引きするうえに普通のタクシーの2倍から3倍の値段取るから、引っかかるとすごいボラれた気分になるんだよな。ついでに、パブリックタクシーの上乗せ料金も。この辺は、前にも書いた。っていうか、このエントリもう7年以上前なのか。すごいな。改めて読み返しても全然変わってない。
鉄道はまあ信頼できると思いたいけど、メンテナンスはひどいよ。今エアポートリンクは車両メンテナンスが間に合わなくて特急が運休中だし*3国鉄の方も南部は脱線続きだし、都市鉄道もシーメンス製なのは初期ロットだけで、後期ロットは中国製だしね。

正規のチケット売り場 (と言っても机が置いてあるだけの簡素なもの) の目の前で「200バーツ!」とか言ってて,「コイツ正気か……」となる.200バーツおばさんを無視して,チケット売り場の係員に値段を尋ねると「40バーツ」との事だったので40バーツ支払って正規のチケットを入手して事なきを得た.

正規のチャオプラヤーエクスプレスは一番遠くまで行っても30バーツだし、これはチケットブースなくて乗船してから払うから、おそらく乗ったのはチャオプラヤーツーリストボートのほうだねこれ。リンク先は悪名高いWikipediaだけど、履歴見れば最新バージョン誰書いたかわかるのでそういうことで。問題はこれ最新情報でも1年前なので確かなことは言えないのだけど、200バーツは1日券だった可能性が稀存な気がする。最近値上げが多いからなあ。

それにしても怖いのは、

  • 同じ埠頭から複数の行き先のボートがあまり区別なしに出ている
  • チャオプラヤーツーリストボートは埠頭でチケットを売っていることもある

という事実だよな。
どこから乗ったのかわからないけれど、チケットブースがあるなら、チケット買いたくなるのが性だもの。エクスプレスと同じ航路を倍の値段で払っても、正規料金だから文句が言えないし。

さらにいえば、どこからが適正料金なのかもわからないところがある。CP(サートーン桟橋、BTSから船に乗るときの最寄り桟橋)からアジアティークに行くときなんか、無料の船が出ているんだけど、イベント時なんかあれ数十分待つんだよね。それよりも数十バーツ払った船に乗る方がすぐについてたっぷり楽しめる。観光なら金より時間を取ったほうがいい気もするし。

基本的にタイ語を喋れない我々が価格交渉をするのは難しい (私見だがタイのタクシー運転手と英語でコミュニケーションを取るのは難しい.日本語も無理だった)

タクシー運転手はまあ英語しゃべれないよね。しゃべれるとしているタクシーにはステッカーが貼ってある場合があるんだけど、

この時点で本当に英語が通じるのか不安になるものね。*4

さらに、タクシー、いま端境期だから難しいよね。正直な話、平常時なら8割くらいの確率でバンコクのタクシーはメーター使ってくれるんだけど、まさにピンポイントで12月13日からタクシー料金値上げしたのね。ところがメーターに許認可が必要で、まだ対応していないタクシーがいっぱいあって。そうなると対応してないタクシーがどういう行動に出るかはなんとなく予想がつくというか。今がまさに平常時じゃないというか。
ちなみに対応したタクシーにはステッカーが貼られるんだけど、これがまたわかりにくいという。

ちなみに、タイ語がわからないという話だけど、タイのタクシーで交渉する際に必要な単語は極言すればたった一つ「ไป(パイ。行け)」だけなので、次回の訪タイ時は、タクシーに乗る前に、以下のフレーズをお試しください。

パイ、[地名]、メーター、クラップ」([地名]にメーター使って行ってください)
もしくは
パイ、ニー(ホテルカードを見せる)、メーター、クラップ」(ここにメーター使って行ってください)

乗る前に、っていうのは、タイのタクシーの作法だと思っておいて。もちろん、もっと丁寧な言い方があるけど、そこに使う頭は地名の言い方に使った方がいい、たぶん。

トゥクトゥク
とにかくボッてくる.

写真では地図見せていろいろ話しているので、これはアユタヤかどこかのタクシーの写真かなと思うけれどどうでしょう。トゥクトゥクはエアコンも効かない騒音もうるさいタクシーだと思えば高いけど、アトラクションだと思えば安いよね、という気分で使った方がいいかも。いずれにせよ、トゥクトゥクバンコクのとアユタヤのとチェンマイ*5のとさらにもっと田舎のと、全く別物なのでいろいろと大変です。

バス
知らん,あまりにリスキー過ぎて乗らなかった.

コメント欄に「バスの乗り方の知見が欲しい」とあるので少し詳しめに。

一番確実で一番安くて、種類によって微妙に安全面に不安があるのがバスなので、乗らないという選択は確かにそれなりにある。

だけど、スマホ持っててGoogle mapが入っていればバンコクでは乗り換え案内も出るので、これが一番便利かなあと思う。前は「Android版とiPhone版では機能が違う」と書いたけど、iPhoneが標準マップをgoogleから変えた結果、いまはどちらも同じ程度に乗り換え案内がでるので便利。*6なので、まず初心者がやることは「スマホgoogle mapを入れること」。まあ、たいていのスマホには既に入っているんじゃないかな、という気がする。

ちなみにスマホがあるとはいえ、バスの車掌は地図が読めないので、地図見せてここ、っていってもあまり通じない(そこにタイ語の地名が書いてある場合を除く)。
行き先は、もちろんバス停の名前が言えればベストなんだろうけれども、寺や学校の名前なんか覚えていられない*7。でもって、日本の常識と違って、別にバスの車掌はそこまで厳密に地名を求めてこないので、有名な観光地ならその名前、そうでなければ近くのショッピングセンターの名前、通りの名前、エリアの名前でだいたい大丈夫。

実はこの4つの中で、一番のおすすめはショッピングセンターの名前。「Central」を「セントラル」とは読まない*8ことさえ覚えておけば、だいたいどのバスもショッピングセンターのそばを通るのでどうにかなる。

地名をタイ語で言うのが面倒くさかったら、ノンエアコンバスにのればいい。均一料金だから値段も聞かれない。最近減ってきたけどね。

欧米人がいるところは安全

これ、欧米人がいるところが安全というか、「欧米人のほうが面倒ごとを避ける」という意味で考えておいたほうがいいかも。バスとかあまり乗ってこないし。なんていうのかな、金の使い方が違うというか。前の方でも少し書いたけど、おそらくあいつらトゥクトゥクはアトラクションだと思って乗ってるふしがあるよ。
ほかにも、アユタヤなんか下道で行くよりタクシーチャーターして行く方が(値段は倍くらいかかるけど)楽だし。英語ツアーも抵抗少ないし。
チェンマイで英語のみの日帰りツアーに参加したら、日本人自分らだけでなんかフレンドリーに参加者全員で自己紹介とか求められたけど、まあ楽だった、確かに。
公共交通機関つかって行くより5割増しか2倍くらいの値段だったけど、あれなら倍でも利用するというか。

地球の歩き方に書いてることほとんどマジだった!! フィクションじゃなかった!!!

競合が増えたためか、昔よりちゃんとしてますよね。最近は掲載範囲の狭まった「歩くバンコク」とどちらをおすすめするか迷うところです。

歩くバンコク2014-2015 (歩くシリーズ)

歩くバンコク2014-2015 (歩くシリーズ)

まあ、事前に手に入る資料は読んで置いた方がいいよね。

タイのおもしろTシャツ
タイ,基本的にTシャツに日本語が入っていたら格好いいという感じらしく

そういう面もないとはいわないが、その手のTシャツはすでに1周回っておまいらみたいな人向けのお土産になってる。ウィークエンドマーケットとかMBKとかから離れて、タイ人ばかりのマーケット行ったら売ってないから。

まとめ(というかその他のおすすめ)

現在年末年始公開で一番ヒットしているのがこの映画「I fine thank you love you」。

例によって皆さんがお世話になったかもしれない日本人女優も(少しだけ)出ているし、例によってわかりやすい筋だし、ていうかだいたいの結末は見る前からわかるし、おすすめです。あまりにも結末がわかりやすすぎて、日本での公開に全く期待ができないのが唯一の難点。

年末年始、タイ旅行を計画している人はぜひご検討ください。現在タイの映画館では15分おきの上映スケジュールをとっているところすらあるようです。ただし、英語字幕(English subtitle)が入るかどうかは事前にご確認を。

*1:追記:同行者のタイ旅行記、1日目 - uzullaがブログ見たらホテルまではまさにその通りでしたね

*2:そもそも王宮そのものが、入場料数百バーツのところ、タイ人は無料だったりするわけで

*3:高すぎて乗車率が悪いからその言い訳では、という少数派意見もある

*4:farangはタイ語で「外人」を示すんだけど、それをそのまま英文字表記されてわかる人は英語対応不要な気がする

*5:実際には違うけど

*6:もちろん、出てくるバス時刻表は参考程度にしか信用してはいけないけれども。

*7:タイのバス停の半分が寺の名前か学校の名前

*8:タイ式の英語の読み方では「センタン」になる