Morioka.asフィジカルコンピューティング部と称して半田付けしてきた。

ここ最近id:gonoverdriveが「LEDが点灯しない」と書いていたので、場を設けてもらってどんな感じになっているのかみることになりました。結論から言えばLEDも点灯するようになったったわけですが。

まず、Gainerの回路図を用意した。

GainerはCCで回路図が公開されていますので、まずそれを入手しました。
この図のうち、LEDが点灯しない、ということで必要なのは中央下部の以下の図です。


ソフトウェアとGainerのチップがきちんと動いていることを確認した。

PCにつないでGainerを適当なソフトで駆動してLED2を点灯するプログラムを書くと、10番ピンに+5Vが出るようになっています。何らかの事情でそれが正常に行われていない可能性がありますので、10番ピンとGNDを電圧計でつないで、駆動させたときの電圧を確認しました。
結果、4.8V程度の電圧が確認されました。少なくともソフトおよびGainerのチップ(これPICマイコンだったっけ)あたりまでは正常であることが確認されたわけです。

チップ10番ピンからGNDまでの導通を確認した。

10番ピンから抵抗、抵抗そのもの、抵抗からLED(これは実装の都合上省略)、LEDからGNDまでの導通、および抵抗値(330Ω)を確認しました。導通が確認されればいいものはテスターを導通モード(導通すると音がなるやつ)にして確認したところ、LEDからGNDの部分で若干怪しい部分がありました。ただ当て方によっては導通するので、こちらの測り間違いも考えられるところです。導通を確認するのは簡単ですけど、導通していないのを確認するのは難しいですね。

適当な電池を使って、LEDの点灯を確認した。

LEDの順方向、逆方向の抵抗値を調べては見たのですが、回路に実装されたものですので他の回路の抵抗値が出るばかりで、簡単には正常であるかどうかわかりませんでした。ただ一応正常に動くGainerで測定したものと比べてみると、抵抗値がずいぶん違うのは気になりました。
とりあえず電池(4本、6V)を直結すれば点灯する、という話だったので、直結して点灯を確認することにしました。で、青色の発光を確認しました。
ん?青色?

抵抗を並列接続することにより、抵抗値を減らした。

このGainerのLED2は、もともと緑色発光ダイオードです。5Vで駆動する際には330Ωあたりの抵抗を直列で接続してやる必要があります。一方青色発光ダイオードは、これが130Ω程度になります。
現地では参考書と手計算でやりましたが、Web上にはLEDの抵抗値計算機というのがあって、LEDの順方向電圧(Vf)と流したい電流値が決まれば抵抗値を計算できるものがあります。
330Ω抵抗を並列接続することにしたのは、その場に330Ωの抵抗しかなかったからです。100Ω台の他の抵抗があればそちらに換装する手もありました。まあ、330/2=165Ωです。
青色LEDのデータシートがなかったのでまあVfは3.5V程度かな、と、また電圧も4.8V〜5Vかな、といろいろ値をいじって調べると、これで8mA前後は流れる計算になります。ちょっと低めの気がしますが、ダメならデータシートでVfを確認した上で、3並列で110Ωにする手もあったかと。

ちなみに「乾電池でテストしたときは330Ωの抵抗を挟んでもLEDが点灯した」という話があったのですが、ここで電源電圧を6Vとしてやると、確かに7〜8mA位は流れます。抵抗で電流制御するのってけっこうデリケートですね。昔微妙にテープスピードの速いカセットレコーダのモーターに素人考えで抵抗つけて、かえって動作を不安定にさせたことを思い出しました。

GNDの接触が悪いので、リード線で別のGNDに繋いだ。

で、一応LEDの点灯は確認したのですが、やはり接触が悪いようでした。LEDをさわると点滅するようでしたので、冒頭に戻ってGNDの接触が微妙、という考えが浮かびます。
Gainerの基板、特に裏面はほとんどがGNDですので、コーティングを削って適当に半田を広げてブリッジさせる、という手も考えられたのですが、今回はリード線で別のGND(PICの14番ピン)に接続させることにしました。
Gainerの回路図はICのVcc,GNDも省略せずに書かれているのでこういう場合、確認が楽でいいですね。

いちおう注意。

点灯の確認のために電池をLEDに直結しましたが、これ本来はやっちゃいけないことですね。LEDにどれだけ電流が流れるか見当もつかないことになります。*1
じゃあどうすればいいか、ということですが、白色LED灯光キットっていうのがありまして。というのは後付の話。
ハンダ付け(半田付け)職人の はんだ付けblogの12月3日付けのエントリにちょうどこのキットの話を含めた試験方法がありますので読んでおくといいかもしれません。
まあ、今回のように実装したままでは厳しい場合もあるかもですが。

*1:実際には電池の内部抵抗で制御されることになるとは思いますが、それ制御って言わないですね。